牛丼チェーン「松屋」や、とんかつ店「松のや」を展開する松屋フーズ(東京、瓦葺一利社長)がことし5月にも沖縄県内に初進出することが22日、分かった。初年度は沖縄本島中南部に5~10店程度の出店を目指す。県人口の増加や好調な県経済を追い風に、沖縄には近年、県外大手外食チェーンの進出が相次いでおり、外食産業の競争が激化するのは必至だ。

松屋フーズのとんかつ「松乃家」の店舗。新店は「松のや」ブランドに統一している=東京都内

 当初は「松のや」の業態で出店し、とんかつ定食などを500円から提供する。営業時間は基本的に年中無休の24時間を想定。商品をレジで注文して席まで運ぶセルフサービス方式を取る。

 初年度はドミナント(集中出店)戦略を進め、那覇市や沖縄市、宜野湾市など本島中南部の主要幹線道路沿いなどへの立地を検討。翌年度以降に20店舗まで拡大させたい考えだ。北谷町内にオープンする1号店に豚肉や野菜の加工工場を併設する予定で、店舗数が拡大すれば新工場を建設する。県内に新会社の設立は行わず、本社直営で売り上げ増を目指す。

 同社の担当者は「人口が増え、観光客が多い沖縄市場は魅力的。雇用創出で地域に貢献し、安全な食を提供したい」と話し「将来的には沖縄を拠点にさらなるアジア展開も視野に入れたい」と語った。

 松屋フーズは、主力の「松屋」や「松のや」のほか、回転すしの「すし松」、カレー専門の「マイカリー食堂」など全国で1111店(1月末時点)を展開。同社が未進出の都道府県は沖縄を除くと、青森や鳥取、長崎、鹿児島など残り10県になる。17年3月期決算(連結)は売上高が890億3900万円、経常利益は50億6300万円。

 県内の牛丼チェーンは、吉野家が1993年に沖縄初進出し、現在は19店を展開。すき家は2007年に進出し、23店を営業している。(政経部・下里潤)