祖父母が56年間守ってきた老舗の看板を、孫が受け継ぐ。代表の宮里祐太さんは34歳と若いが、ヤギとの付き合いは30年近い。

山羊汁(手前左)と山羊刺し身(右奥)

昼から未明までの営業になったひんぷん山羊料理店2号店と代表の宮里祐太さん=名護市城

ひんぷん山羊料理店2号店の場所

山羊汁(手前左)と山羊刺し身(右奥) 昼から未明までの営業になったひんぷん山羊料理店2号店と代表の宮里祐太さん=名護市城 ひんぷん山羊料理店2号店の場所

 おじいちゃんっ子であり、おばあちゃんっ子。故源照さん、ヨシ子さん(88)が営む本店を小学校に入る前から手伝った。腸を洗ったり、肉を切ったり。飲食店を経営していた6年前、ヨシ子さんに勧められて2号店を繁華街の「みどり街」に出した。

 山羊(やぎ)汁(千円)はヨシ子さんから分けてもらったスープにつぎ足しを繰り返してきた。独特のくさみが少なく、「苦手だったけど、ここで食べられるようになった」という人も多い。あとの食事メニューは汁に沖縄そばを入れた1日50食限定の山羊そば(800円)、コリコリ食感の山羊刺し身(千円)、ライス(100円)だけ、とシンプルだ。

 「ヤギに食べられない所はない。素材自体がいいから、おばあに伝授された通りにうまく引き出すだけ」と祐太さん。ヨシ子さんも「上等」と太鼓判を押している。

 ヨシ子さんは1月末で東江の本店を閉店。15年間手伝ってきた伯母の則子さん(67)は9日間だけ休んで、2号店に出てきた。「ヤギが好きだし仕事も好き。働いている方が楽しい」と笑う。母のサクラさん(55)も手伝うことを決め、「家族でひんぷんの看板を守っていきたい」と語る。

 本店が開店していた時間に合わせて、2月から開店を午後9時から午後3時に前倒し。沖縄そばや中身汁も出すランチ営業を早ければ月内にスタートさせる。ヤギの飼育にも挑戦している祐太さんは「いずれは自分で育てたヤギだけを提供するようになりたい」と夢を描いている。(北部報道部・阿部岳)

 【お店データ】名護市城1の10の3。営業時間は午後3時~翌午前5時(ランチは午前11時~午後2時の予定)。月曜定休。電話0980(52)0624。