米軍普天間飛行場の徳之島(鹿児島県)移設案をめぐる2010年4月の日米協議で、米側が、地元の反対を理由に「政治的に持続可能ではない」と移設案を拒否していたことが28日、日本政府の極秘指定文書で分かった。鳩山由紀夫元首相が西原町で開かれた日本平和学会の秋季研究集会で明らかにした。辺野古新基地建設では、反対市民らの抗議行動が続く中で工事を強行しており、県外と沖縄の「二重基準」がまた、浮き彫りになった。

徳之島空港

普天間飛行場の移設に反対する徳之島の集会=2010年4月

徳之島空港 普天間飛行場の移設に反対する徳之島の集会=2010年4月

 協議は4月19日、東京の米国大使館であり、日米の事務方が出席。前日18日には、徳之島で島民の約半数の約1万5千人が参加した大規模反対集会があった。

 文書によると、米側は「地元の反対に鑑みれば、着工した場合の妨害なども想定される」と懸念。代替施設は沖縄本島の訓練地から65カイリ(約120キロ)以内に置く必要があるとして約192キロ離れた徳之島案を拒否し、65カイリは米軍基準で「それを超える例は世界的にない」と説明している。

 ヘリ部隊で速度の最も遅いUH1は、徳之島から本島へ約1時間。訓練時間を含めると往復4時間となることや燃料費の増大などから「全く持続可能ではない」とし、キャンプ・シュワブ陸上部に滑走路550メートルを造り、徳之島と部隊を分散配置する日本側の案を困難視した。

 隊員や家族の「生活の質」も条件に挙げ、医療機関や銀行・信用組合、映画館、ジム、教会、学校などを要求。さらに医者や教師などのソフト面の整備も求めていた。同文書の極秘指定期限は今年4月だった。