沖縄地区税関が2017年に摘発した金塊などの「金地金」の密輸件数が46件に上り、過去最多だったことが23日、税関のまとめで分かった。金を国内で消費税込みの価格で売却し、消費税分の利益を得る目的で、組織的な密輸が横行している可能性がある。

金地金の密輸の摘発件数と重量

 全国的にも金の密輸は増加傾向にあり、沖縄地区税関は17事務年度中(17年7月~18年6月)に、那覇空港国際線や那覇港クルーズターミナルなどで門型の金属探知機を新たに配備し、水際対策を強化する方針。

 税関によると、17年の密輸摘発件数は前年の4件と比べて約11倍の46件に急増。クルーズ船などによる密輸が26件で最も多く、次いで航空機19件だった。総重量は約133キロ(速報値)で前年の約5倍に上った。

 金をスーツケース内の小物入れに隠したり、足に巻き付けたりして密輸するケースが多いという。

 昨年10月には、香港からクルーズ船に乗って金塊約27キロを那覇港に密輸したとして、中国籍の男女4人が摘発された。

 金の密輸は罰金の行政処分で済むため、刑事罰が科される不正薬物と比べてリスクが低い。税関は「1人で3~5キロほどを密輸するケースが目立つ。組織的な密輸の『運び屋』として入っている可能性もある」と指摘した。