女性デュオ・Kiroro(キロロ)の7年ぶりの沖縄公演「Kiroroコンサート2015~笑って泣いて歌って生きてる奇跡に感謝」が11月29日、沖縄市民会館であった。玉城千春の歌声と金城綾乃のピアノに乗せて、家族や子どもたちへの愛情や生命への感謝をつづった。(村井規儀)

7年ぶりの沖縄公演で満員の観衆と一体となったステージを展開したKiroroの玉城千春(右)と金城綾乃=沖縄市民会館大ホール

 拍手をしながら登場した2人を、満席の観客が温かい拍手で迎える。「ちゅーうがなびら。キロロやいびん」と玉城が自己紹介を始めると、「おかえりなさーい」と声が掛かり冒頭から和やかな雰囲気が醸し出される。「長い間」で始まると、玉城の伸びのある透明な歌声、金城の優しいピアノ、ふんわりとしたMCと変わらずのキロロらしさがうれしくて、引き込まれる。

 1995年に結成、96年インディーズ、98年メジャーデビューしたキロロ。現在はそれぞれが3人の子どもの子育て中で「家族や子どもたちと命の大切さを共有できる」(玉城)、「すてきな沖縄、美しい自然を残していきたい」(金城)と話し、積み重ねた経験と思いが「青のじゅもん」「愛の向こう」の歌詞とメロディーに深みを加えた。

 また、アップテンポな曲「神様」「Wonderfulday」の演奏の前には会場全体で「かえるの合唱」を輪唱して観客の遊び心と手拍子を引き出し、盛り上げるライブ巧者な一面も。金城のピアノを弾く指も跳ね、リズムを刻む左足も忙しい。その一方、金城がソロで演奏する「綾乃コーナー」では、金城作詞・作曲の「魚が空を仰ぐとき」「おばあちゃん」をしっとりと届けた。

 透き通った玉城の歌声がどんどん力強さを帯びていく「生きてこそ」、ピアノの旋律が印象的な「Best Friend」のほか、小田和正「たしかなこと」や東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」のカバー曲、玉城がクリス・ハートに提供した楽曲「いのち~My song for you」なども披露した。

 コンサートは未就学児も入場可能で、観客席には家族連れが多く見られた。赤ちゃんの泣き声も聞こえたが、「赤ちゃんの泣き声もキロロの音楽の一部」と2人は笑顔。約20人の子どもがステージに上がって共演した「いのちのリレー」では、観客席ではなく舞台上の子どもたちと向き合い歌う玉城の姿に心が温まる。「いっぱいの愛で会場が充満」(玉城)したコンサートとなった。