漁師数が最も多い県内沿岸漁業の2015年の漁獲量は1459トンで、ピークだった1993年から約65%も減少していることが、県水産海洋技術センター(糸満市)の調査で分かった。取り過ぎのほか、漁業者の減少、埋め立てや開発などの影響が要因とされ、長期にわたり減り続けている。水深100メートル以上での沖合漁業も含めた全漁獲量は1万1842トンで、同年比で約28%の減少だった。(政経部・久高愛)

海域区分ごとの漁獲量変化

回復向けた対策必要

 同センターの漁獲統計データベースにある89年から2015年までの漁獲量を基に調査。魚種も調べるため、1日で帰ってこられる「沿岸(漁業)」、水深100メートル以上の沖合の海底付近の「沖底」、同沖合の海面近くの「沖表」の三つの生息域に分けて分析した。

 同センターが、1989年から2010年までの漁獲量の推移を長期的に分析すると、本島周辺の「沿岸」で取れる魚種86分類のうち、7割の61分類で漁獲量が落ち込んでいた。

 10~15年の年間平均漁獲量を1989~99年の平均と比較すると、県民になじみの深い「クブシミ」などのコウイカ科は8割減の18トン、「グルクン」などのタカサゴ科も半分の25トンまで減った。

 増加は11分類にとどまった。資源量は減少しているが、漁業者が操業時間を延ばしたりして漁獲量を確保している魚種もあるという。例えば、イセエビ類は市場価格の高騰が影響し漁獲量は増えているが、資源量は減っている。

 赤マチなどのマチ類が取れる「沖底」は433トンで、ピークだった96年に比べ約62%減った。「沖表」は、「沿岸」「沖底」に比べ魚の量が豊富なため漁獲量は横ばいだった。

 同センターの秋田雄一研究員は「多くの魚種で資源状況が悪化していることが数値で確認できた。回復に向けた対策が必要だ」と指摘した。