ピンク色の小ぶりなライフル銃に触れたのは10年ほど前、アメリカに友人を訪ねたとき。大手スーパーウォルマートで買い物ついでにライセンスを持つ友人が買い求めたものだ

▼聞いてはいたが、いとも簡単に手に入ることに背筋が寒くなった。米フロリダ州の高校で17人の犠牲者を出した銃乱射事件。19歳の容疑者は合法的に銃を購入したという

▼「銃社会」の米国で銃による事件が後を絶たない。若い命が理不尽に奪われ、繰り返される悲劇に怒りとやりきれない思いが募るが、今回の事件で、進まなかった銃規制の動きや支援が広がりつつある

▼「自宅や家族を守るためにこんなもの必要ない」。事件で生き延びた生徒はこう訴え、銃規制を呼び掛ける運動を始めた。10代の若者がSNSで発信を続ける

▼米CNNテレビの最新の世論調査では、銃規制強化に賛成する回答が70%に上り、「過去最高」レベルに。フロリダ州知事は銃購入の最低年齢の引き上げなどの行動計画案を提案。銃規制に少しずつ動き始めてはいるが、突撃銃の販売禁止などには踏み込まず、抜本解決には遠い

▼ハリウッドスターや有名ブランド社なども高校生らの運動に賛同し、支援の寄付を表明している。悲劇の連鎖を断ち切るためにもこの機運をとらえ、今度こそ、銃規制へ踏み込んだ対策をとるべきだ。(赤嶺由紀子)