豊かな自然やバラエティーに富んだ特産品、産業が特徴の久米島町は那覇から西に約100キロ。2014年度は9万2千人余の観光客が訪れた。泡盛や久米島紬(つむぎ)などの愛好家も多い。商工会や島内業者は那覇や東京を拠点に特産品を広く発信しようと挑戦を続けている。(南部報道部・天久仁)

明るい店内に県内離島の特産品が並ぶ「離島マルシェ」=3日、那覇市牧志

 那覇市牧志のグランドオリオン跡地に6月、県内離島15市町村の特産品をそろえたショップ「離島マルシェ」がオープンした。明るく開放的な店内に各地の泡盛や塩、化粧品などが並び、カウンターで飲食を楽しむこともできる。

 ショップを運営する新会社「離島マルシェ」は久米島商工会が音頭を取り、久米島町の6社で設立した。嘉手苅一会長(67)は「単発のイベントの次に、何が求められるかを考えた」と設立の意図を話す。観光客が多く訪れる国際通りに近く、初年度は年間約4万人の来店を目指している。

 「離島フェアを常時開いているようなイメージです」と話すのは店長の白鳥拓論さん(35)。15離島の約千商品を置いており、売れ筋は泡盛やお菓子、調味料など。「将来的には2倍の2千アイテムが目標です」と話す。

 今年は焼き芋をアイスケーキの感覚で食べる「冷凍紅やきいも」を開発した。白鳥さんは「島に眠っている商品がありながら、島外に出していないことが弱点。発信力がまだ足りない」と指摘する。

 「産業まつり」や「離島フェア」など恒例のイベントをピークに商品を開発しながら、広がりを見いだせないことが離島の悩みだという。白鳥さんは「テストマーケティングの場として、離島マルシェの店舗を活用してもらえたらいい」と期待を寄せる。

 久米島商工会は8月末、東京都杉並区阿佐谷にアンテナショップをオープンした。久米島そばや車エビの素揚げなどが人気を呼んでいる。ショップは全国商工会連合会の支援事業の一環で、来年2月末までの期間限定の開店となる。嘉手苅会長は「那覇や東京から特産品を発信する影響力は大きい」と強調し、各方面で久米島の認知度を高める方法を模索している。

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 沖縄タイムスふるさと元気応援企画「久米島町 観光・物産と芸能フェア」(主催・久米島商工会、久米島町、沖縄タイムス社)は11~13日、那覇市久茂地のタイムスビルで開かれる。期間中、町の特産品の展示や販売などが行われる。問い合わせは沖縄タイムス社、電話098(860)3000。