民主党と維新の党が、党首会談を開き、今月中に国会で統一会派を結成することで合意した。

 国会は会派によって運営され、両党は統一して活動することになる。野党再編につながる起爆剤になるかどうか注目したい。

 「自民1強」の政治を許しているのは、野党がふがいないからだ。野党第1党の岡田克也民主党代表と松野頼久維新の党代表もこの認識で一致している。岡田氏は「巨大与党に対抗する」、松野氏は「野党がばらばらでは太刀打ちできない」と語り、統一会派の意義を強調する。

 ただ、統一会派がそのまま新党結成につながるかどうか。積極的な松野氏に対し、岡田氏は慎重姿勢。新党結成については温度差がある。それぞれ党内事情も抱える。

 維新は、おおさか維新の会とたもとを分かち、党勢は衰えている。

 民主党は路線対立が解消できず、相変わらず一枚岩になれない。11月には細野豪志政調会長や前原誠司元代表らが岡田氏に対し、年内の解党を申し入れた。維新との合流を見据えた動きだ。維新では江田憲司前代表が同一歩調を取る。

 自公政権は国民の多数が反対した安全保障関連法を強行採決で成立させ、憲法の規定に基づき野党側が要求した臨時国会の召集を見送った。

 数の力を頼みにする自公政権のおごりであると同時に、野党各党が結集できない弱みの裏返しでもある。

    ■    ■

 民主、維新両党は統一会派結成に当たり、共有する政策の7項目の中に「安保法制の違憲部分を白紙化」することを盛り込んだ。

 民主党は来年夏の参院選1人区で「無所属統一候補」を立て、野党各党が共闘する形を模索する。

 地方選で躍進する共産党は「国民連合政府」構想をいち早く打ち上げている。安全保障関連法廃止に絞り、野党間の候補者調整を呼び掛ける。

 民主党が政権交代を果たした2009年の衆院選で共産党は全国300小選挙区のうち自主的に候補者を152人に抑えたことがある。共産党候補者のいない選挙区では同党支持層の約70%が民主党候補に投票したことが共同通信の調べで分かっている。

 野党や支持団体には「共産党アレルギー」がまだまだあり、簡単にはいかないだろうが、民主党には「1強多弱」を打破するため、あらゆる選択肢を排除せず、有権者に対し自公政権への対抗軸を提示してほしい。

    ■    ■

 共同通信が11月に実施した世論調査で安倍内閣の支持率は48・3%で、10月の前回調査から3・5ポイント増加した。ただ支持する理由のトップは「ほかに適当な人がいない」の36・5%で、次点の「経済政策に期待できる」の13・4%を大きく引き離している。消極的な支持なのである。

 「反自公」の受け皿となる野党の存在が求められているのだ。野党結集には、基本的な政策のすり合わせが最低限必要だ。野党第1党の民主党には、自身が主導する気概をみせてほしい。