「別府温泉・浦添の湯、給湯スタート~」-。大分県別府市(長野恭紘市長)が熊本・大分地震で受けた支援に恩返しをしようと、全国46都道府県を回り、温泉の湯を配達する事業で2日、沖縄県浦添市の前田高齢者複合施設(宮村道枝代表)に別府温泉から100%源泉が届けられた。長野市長が自ら配達した湯で足湯を楽しんだ利用者らは「気持ちいい。熱さもちょうどいい」と本場の湯を満喫した。

長野恭紘別府市長(手前左から時計回りに3人目)と一緒に足湯を楽しむお年寄り=2日、浦添市・前田高齢者複合施設(崎浜秀也撮影)

 別府市は昨年5月から約1年かけて「別府温泉の恩返し」として配達を続け、沖縄が全国の「最終便」。約2千トンの源泉をフェリーで丸1日かけて運び、2、3の両日で那覇市など4市の6個人宅と1施設を回る。

 同施設への温泉配達は、浦添商工会議所青年部が震災直後の7月に長野市長を訪ね、義援金10万円を手渡したことから実現した。

 青年部の稲垣良一前会長と儀間浩樹会長は「見返りを期待して支援したわけではないが、地域のお年寄りが喜ぶ顔が見られてめちゃくちゃうれしい。正直足湯に交ざりたいけど、今度別府へ行って温泉を楽しもうかな」と笑顔で話した。

 足湯につかった池宮城ツル子さん(81)は「別府には行ったことがなくて楽しみだった。気持ち良くて離れたくない」とうっとり。久手堅トシ子さん(82)は「最高。今夜はぐっすり眠れるはず」と声を弾ませた。

 長野市長は「感謝の気持ちと元気になったという報告で全国を回ったが、逆にお礼を言われる。これを市民に伝え、エネルギーにしたい。別府温泉の良さを知ってもらえたはずなので、観光にも訪れて」と期待した。