環境省と沖縄県が本島北部で展開する特定外来生物マングースの防除事業で、大宜味村塩屋湾から東村福地ダムにかけた「SFライン」以北での2017年4~12月の捕獲が22頭となり、前年度(78頭)から大幅減の見込みとなった。最多だった07年度(619頭)に比べ4%以下で、26年度までにSF以北で完全排除する目標に前進した格好だ。マングースが捕食するヤンバルクイナの推定個体数は1473羽(速報値)で、大宜味村中部などやんばる地域の南側への分布拡大も確認された。

マングースの排除状況

 同省が5日、那覇市内で開いたやんばる希少野生生物保護増殖検討会で報告された。マングースの生息密度の指標となる「千わな日当たりの捕獲数」も0・019で、前年度(0・03)に比べ減少。やんばるの北部や中部では捕獲されず、南部でも分布域を把握する手掛かりとなる「メッシュ数」が大幅な減少となった。

 ほかに、同省やNPO法人どうぶつたちの病院沖縄などの調査で、17年に死体で発見されたヤンバルクイナの死因は、交通事故が最多の30件、カラスの捕食19件、イヌ・ネコの捕食6件だった。同病院の長嶺隆理事長は「回収死体の多くは路上で発見された。イヌ・ネコの捕食は森林内が多く、死因調査で明らかになった被害は氷山の一角にすぎない」と指摘した。