琉球大学を念頭に薬学部の沖縄県内創設を訴えてきた県薬剤師会(亀谷浩昌会長)は県医師会、県歯科医師会、県看護協会との4者連名で県内国公立大学への薬学部(科)創設を求める署名活動を1月下旬から行っている。沖縄は人口10万人当たりの薬剤師数が都道府県別で最も少なく、薬剤師会は「地元での薬剤師養成が、人材の定着や創薬研究企業の進出にもつながる」と強調する。

自治会長の会合で、薬学部創設の意義を訴える県薬剤師会の亀谷浩昌会長(後方中央)ら=2日、那覇市役所首里支所

人口10万人当たりの薬剤師数(各年12月31日現在)

自治会長の会合で、薬学部創設の意義を訴える県薬剤師会の亀谷浩昌会長(後方中央)ら=2日、那覇市役所首里支所 人口10万人当たりの薬剤師数(各年12月31日現在)

 2月末までに集まった署名は約6千筆で、さらに幅広い賛同を得た上で国や県、大学機関などへ要請する方針だ。

 会が学部創設の効果とするのは(1)医学・薬学の研究に相乗効果が得られ、医療水準の向上や医療関連企業の創設・進出が活発化(2)県外からも優秀な人材が入学し、薬学研究水準の向上に寄与-などの6項目。

 厚生労働省の2年ごとの調査によると、2016年12月末現在の人口10万人当たりの薬剤師数は134人で全国平均181人の7割余。徐々に増えているとはいえ、調査では3回連続で全国最少だ。

 現状では県外の薬学系大学を卒業するとそのまま県外で就職するケースが多く、離島や本島北部地域の人材不足はさらに深刻という。

 「薬学部の6年間の学費は県外私立大学で平均1200万円だが、県内の国公立大学に学部ができれば360万円。親や本人の負担も軽減する」。2日、那覇市役所首里支所であった自治会長約40人の会合で、亀谷会長は資料を基に署名への協力を要望。「優秀な人材を県内で養成し、定着してもらうことが医療水準の地域格差解消や医療費抑制の近道にもなる」と訴えた。

 署名は3月末締め切り。問い合わせは県薬剤師会、電話098(963)8930、ファクス098(963)8932。