9秒でまるわかり!

  • 飲食業界は軽減税率が適用されないため、客離れに危機感を表した
  • 家庭向け販売が中心の豆腐業界は自炊が増えると販売増に期待する
  • 消費税率が8%と10%に分かれ、事務にかかるコストが増える心配

 自民、公明の両党が外食や酒類を除き、飲食料品全般に軽減税率制度を導入することで合意した。県内飲食業界は顧客離れに強い危機感を表し、飲食店(外食)向けの食材を製造・販売する業界からも消費の落ち込みを懸念する声もあった。このほか、消費税率が複数になったことで、事務処理コストなどの負担が増すとの意見もあった。

事業者規模別の消費税納税イメージ

 県内の飲食事業者でつくる県飲食業生活衛生同業組合の上原正彦専務理事は「軽減税率適用に期待していただけにショックが大きい。増税時は厳しい状況が続くだろう。業界挙げて対策に取り組む必要がある」と危機感を示す。

 沖縄そばなどを製造する20事業者で組織する沖縄生麺協同組合。会員が作るそばの8割は食堂などの外食業に卸される。宮城實理事長は「増税でそば全体の消費量は一時的に下がる」と予測。すでに「消費税10%になったら値上げせざるを得ないという店もある」という。今後は食堂ごとの対応を注視する。

 逆に、家庭用などの小売り販売が中心の県豆腐油揚商工組合の久高将勝理事長は「加工品が据え置かれて良かった」と安堵(あんど)。スーパーなどの小売り向けが約6割を占めており「外食が控えられ、自炊が増えると、店頭販売が増える傾向がある」と期待した。

 県商工会連合会の當山憲一会長は消費税率が複数になり、事務手続きが煩雑になることを懸念。「システム導入や人件費などのコスト増にならないか。会員企業は小規模事業者が多く、負担感が増す。配慮を求めたい」と強調する。外食産業への影響は「増税に関する相談を受け付ける中で、具体的な課題が挙がれば対応していきたい」と語った。

 沖縄観光コンベンションビューローの平良朝敬会長は「外食も含め軽減税率(8%)が適用されれば良かったかもしれないが、10%になったからと言って、観光客の消費に大きな影響があるとは思えない」と観光消費への影響は限定的との見方を示す。