【浦添】宮城小学校に「みヤギーズ」という名のヤギのコンビがいる。すみかは、小湾川沿いに延びる長さ約300メートルの学校の敷地内。フェンス越しに2頭を見初めた住民が次々に差し入れをするため、毎日が食べ放題だ。単に「川沿い」と呼ばれていた道路を「みヤギストリート」と呼ぶファンもいるという。(平島夏実)

「みヤギーズ」にエサをやる子どもら

川沿いのフェンスからもよく見える「みヤギーズ」=4日、宮城小

「みヤギーズ」にエサをやる子どもら 川沿いのフェンスからもよく見える「みヤギーズ」=4日、宮城小

 みヤギーズが来校したのは、ことし5月中旬。実家が南城市で農家をしている下地みどり先生(41)が、宮國和之校長のリクエストを受けて連れて来た。

 命名したのは砂川武彦教頭。「宮城小だから『みヤギーズ』」。ダジャレだが、周囲からはしゃれていると大好評だ。学校にヤギがいることを地域の人に知ってもらおうと、「みヤギ大好き」「わたしたちはみヤギーズです」「ズミ! ZU・MIYAGI」など5種類の看板をフェンスに取り付けた。

 それにいち早く気付いたのが川向かいに住む大城栄子さん(68)だ。毛が十分生えていない生後2カ月のヤギを初めて目にし、エサが足りないのではないかと早合点。以後、午後10時ごろまで続けていた仕事を午後7時半に切り上げて学校へ行き、「おいしーよー。ハイハイ、食べて」と桑や月桃を差し入れる日々が続く。

 ある時はフェンスの中に1玉250円と高騰したキャベツを見つけ、思いやりのある人がいるんだなと胸を熱くした。ヤギが食べないはずのリンゴが丸ごと入っていたこともあったという。

 食べ物に恵まれる「みヤギーズ」。理由の一つは、人を見つけると「メェー」と鳴いて追いかけてくる“甘え術”だ。登校しながら草を集める上原一輝君(5年)は「俺がエサ持ってなくても来るよ」。人のおなかに前足で抱きつくという術もあり、新垣梨花さん(同)は「角も鼻も温かいんだよね」とメロメロだ。

 そんな2頭は最近、食べ放題がたたっている様子。コンクリート製の階段約10段をベッドにして寝ているが、狭そうだ。年明けには南城市に帰り、小さな2代目「みヤギーズ」と交代する。