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  • 在日米軍駐留経費の日本側負担「思いやり予算」は9465億円で合意
  • 日本は大幅削減を求めたが米側に押し切られる形で133億円の増額
  • 福利厚生部門の労務費は515人分減らすが雇用は維持されるという

 【東京】日米両政府は16日、米軍基地内で働く日本人従業員などの労務費を含む2016年度から5年間の在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)を11~15年度より133億円増の総額約9465億円とすることで合意した。日本側は、厳しい財政事情から安全保障関連法成立など米側への政策的配慮を背景に大幅削減を求めたが、押し切られた形となった。

思いやり予算新協定の柱

 労務費では、売店や飲食店などの福利厚生施設で働く従業員負担の上限を現行から515人分減らし、3893人分とした。

 一方、米国のアジア重視戦略であるリバランスや「厳しい安保環境」を踏まえ、米軍装備品の維持・整備を重視。担当する従業員の負担上限を現行1068人分増の1万9285人分とした。日本側が負担する労働者数は553人分増え計2万3178人となる。

 防衛省によると、減額される福利厚生施設従業員の雇用に関しては、「協議の中で米側と雇用の安定を確認した」としており、米側の判断で雇用は維持されるとの認識を示している。

 新協定では5年間で133億円の事実上の増額となった。ただ、年平均1893億円となるため、日本政府は15年度の1899億円と比較して「現行の水準を維持した」としている。

 岸田文雄外相は記者団に「一層強固な日米同盟の実現に資する内容だ」と強調。中谷元・防衛相は「日米双方が適切と考える水準、内容になった」と評価した。政府は、現行協定が期限切れを迎える来年3月末までの国会承認を目指す。

 このほか、住宅などの提供施設整備費は毎年206億円以上とした。訓練移転費は、現行協定の3億円を維持した。