16日をピークに微小粒子状物質PM2・5の濃度上昇が懸念された沖縄地方で16日、沖縄県が各市町村の防災無線などで県民に注意喚起する基準値(1日平均値で1立方メートル当たり70マイクログラム)を超える地域はなかった。17日以降は大気中でPM2・5が分散し、沖縄地方の濃度は徐々に下がる見通し。

PM2.5の影響で、もやがかかったようにかすむ那覇市内=16日午前9時50分、那覇市首里崎山町から県庁方面を望む(松田興平撮影)

 県大気汚染常時監視テレメータシステムによると、16日午前0時~午後7時までの暫定平均値で、最も濃度が高かったのは石垣市で33マイクログラム、次いで沖縄市で30マイクログラム、宮古島市で29マイクログラムだった。

 石垣、沖縄の両市では一時的に50マイクログラムに達する時間帯もあった。人間の健康を保護する上で維持するのが望ましいとされる「環境基準値」は1日平均値で35マイクログラム。

 注意喚起の基準まで濃度が上がらなかった理由として、県環境保全課は「雨が断続的に降ったため、濃度上昇に一定の歯止めがかかったことが一因にあるのではないか」と分析した。

 一方、県民から健康への影響を懸念する問い合わせも相次ぎ、県に約20件、沖縄気象台の天気相談所に約30件寄せられたという。

■マスク姿で登下校 屋外活動控える

 PM2・5の濃度が高まるとの予測を受け16日、学校でも防衛策に力を入れた。県から注意喚起が出される水準ではなかったものの、子どもたちが自主的にマスクを着用して登下校したり、学校が屋外の活動を控えたりする様子が見られた。

 那覇市の開南小学校では、登下校時のマスク着用を児童に呼び掛け、運動場を使う予定だった体育の授業も室内に変更。壺屋小学校は、休み時間も屋外に出ることを控え、ぜんそくなどの発作が出た場合はマスクを取りに来るよう校内放送で呼び掛けた。自主的にマスクを着用して来る子も多かったという。

 与儀小学校は、保護者らにメールや文書で注意を促し、必要な児童にはマスクも配布。放課後のスポーツ活動の指導者にも配慮を求めたという。