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  • 引退した闘牛の肉を使った「闘牛カレー」を沖縄の企業が開発中だ
  • 肉は脂が少なく筋肉質でうまみも多く、1頭から4千食分作れる
  • 闘牛の食品開発は全国初で「観戦だけでなく味も楽しんでほしい」

 沖縄県今帰仁村で観光業や居酒屋を経営する上間商店(上間宏明社長)が、引退した闘牛の肉を使った「闘牛カレー」のレトルト商品の開発を進めている。今月下旬に試作品をつくり、2016年度の発売を目指す。闘牛を使った食品開発は全国で初めて。キャラクターやグッズ開発も進めており、闘牛を使った6次産業化で地域活性化や闘牛ファンの獲得、闘牛観光の確立を狙う。(浦崎直己)

「闘牛を生かし、6次産業化していく」と意気込む上間宏明社長=9日、今帰仁村

脂が少なく筋肉質な引退闘牛の肉(上間商店提供)

「闘牛を生かし、6次産業化していく」と意気込む上間宏明社長=9日、今帰仁村 脂が少なく筋肉質な引退闘牛の肉(上間商店提供)

 通常の闘牛は4歳でデビューし、闘争心を失った場合や10歳前後まで年を重ねたときに引退する。飼い主は引退した闘牛の肉を闘牛組合のメンバーらに売り、次の闘牛購入資金に充てていた。

 肉は脂が少なく筋肉質。高齢の場合、肉質は硬いが、うまみは多く、生の刺し身や煮込み料理などでおいしく食べられるという。

 上間商店は今月中にも、今帰仁村観光協会、北部闘牛組合などと商品化委員会を立ち上げ、カレーやグッズを開発する。カレーは沖縄ハム総合食品に委託して製造する。

 1頭から4千食分のカレーが作れる見込みで、業務用と一般用の2種類を開発予定。上間商店が経営する居酒屋での提供や指定管理を受けている今帰仁城跡の土産店で取り扱い、地元の商店や空港などでの販売も想定する。カレー以外にもハンバーグやモツ煮込みなどの料理にも挑戦し、全部位を使い切る考えだ。

 引退した闘牛は当面、北部闘牛組合から仕入れる。協力する北部闘牛組合の我那覇春樹さんは「買い取り以上に、闘牛の認知度向上や闘牛人口の底上げにつながる」と期待。今後は県内の各闘牛組合と連携して仕入れ・生産量を増やし、全県で展開して、闘牛ブランドの確立を狙う。

 民泊や食育との連動を試み、将来的には闘牛を観戦できて関連食品が味わえる観光闘牛の複合施設の実現も目指す。

 沖ハムの北部営業所の徳村信武所長は「闘牛の肉の商品開発は初めて。牛には違いないので、おいしいビーフカレーを開発していく」と意欲。上間社長は「闘牛を見るだけでなく、匂いや味覚など五感で楽しんでもらう。観光闘牛につなげたい」と語った。