他府県の首長や野党代表への県議会の抗議決議は、日本維新の会共同代表だった大阪市長の橋下徹氏に対する一例だけである

▼2013年5月、普天間飛行場の視察で司令官に風俗業の活用を進言したことを自らの記者会見で明らかにした。県議会は「米兵による暴行事件など人権じゅうりんを戦後67年間も強いられている県民感情を逆なでする発言」と批判、謝罪を求めた。可決後、橋下氏は「筋が違う」と反論している

▼橋下氏は18日、任期満了で大阪市長を退任、府知事をあわせた約8年間の政治活動に区切りを付けた。国政政党代表も兼務した異色の首長として全国的に注目を集め、強烈な発信力で国政でも存在感を示した

▼普天間飛行場配備のオスプレイの訓練の一部を八尾空港(大阪府八尾市)で受け入れる案を提示するなど沖縄の基地負担の軽減を全国に強くアピールしていた時期もある。だが、地元八尾市などが反対すると主張は尻すぼみ、受け入れの話はどこに行ったか分からない

▼退任会見で、「これ以上やれと言っても無理。もう自分で持てる力は全部出し切った」と総括した。今後は「おおさか維新の会」の法律顧問に就く

▼メディアに常に取り上げられ、府民の支持を得た。沖縄では、物議を醸した過激な発言だけを残し、政治の表舞台から去っていく。(与那原良彦)