那覇市久茂地の居酒屋「しか枡屋」(田幸淳也代表)がこのほど、タイの首都バンコクに初の海外店をオープンさせた。タイの富裕層をターゲットに泡盛や沖縄料理などを提供。那覇-バンコクの直行便就航を好機と捉え、増加するタイ人観光客を狙い、久茂地店との相乗効果を目指す。沖縄の食文化をタイで根付かせ、久茂地店と同程度の年3千万円の売り上げを目指す。(政経部・下里潤)

タイにオープンした琉球酒場「しか枡屋タウン・イン・タウン」の店内(同店提供)

タイでの泡盛普及に向け、泡盛の魅力を語る「しか枡屋」の田幸淳也代表=那覇市の同店

タイにオープンした琉球酒場「しか枡屋タウン・イン・タウン」の店内(同店提供) タイでの泡盛普及に向け、泡盛の魅力を語る「しか枡屋」の田幸淳也代表=那覇市の同店

 約2カ月間のプレオープンを経て、2月9日に本格オープンした。日本料理店が数多くあるバンコクの都心から車で約20分の高級住宅街の一角にあり、店舗面積は約25平方メートル。客席は約30席。田幸代表がほぼ常駐し、4人のタイ人スタッフが調理や接客を行う。

 ゴーヤーチャンプルーやラフテーなどの沖縄料理、泡盛やオリオンビールなどのアルコールを提供する。泡盛がタイ米を原材料としていることなどに着目し、親しみやすさをPR。メード・イン・ジャパンの沖縄の食文化を楽しんでもらう。客の約9割はタイ人で、日本人客はほとんどいないという。

 食材は基本的に現地で調達している。田幸代表によると、タイでは酒を飲みながら食事をする習慣がほとんどないといい、販売促進用のチラシを店内に貼ったり、アルコールをサービスしたり、約2カ月かけて居酒屋文化を浸透させてきたという。

 田幸代表は泡盛マイスター協会理事として世界各国を訪れた際、沖縄と雰囲気が似ているタイにビジネスの可能性を感じた。沖縄では人手不足で人件費が増加傾向にあることもあり、新天地に活路を見いだした。昨年4月からタイに住み込み、出店準備を進めてきた。

 田幸代表は「沖縄と似ているタイは可能性がある。直行便就航でタイから一番近い日本をPRし、沖縄との交流人口を増やすことで県経済の発展にも貢献したい」と意欲。14日には同協会がバンコク店で泡盛フェアを開催する予定で「タイで泡盛の良さを広めたい」と意気込んでいる。