【伊江】伊江漁業協同組合(八前隆一組合長)は15日、伊江中学校(宮里嘉昌校長)の3年生53人に魚料理の作り方を手ほどきした。離島漁業再生交付金事業の一環で、「魚食普及」が目的。来年3月の卒業を機に進学などで島を離れる生徒に、島の食材の良さを伝え自炊生活に役立ててほしいと提案した。

伊江漁協組合員らから魚のさばき方の手ほどきを受けた伊江中学校の3年生ら=同中学校

 本年度で4回目。食材はすべて同漁協が無償提供した。

 魚のさばき方と魚料理を指導したのは、同漁協の組合員と女性部のメンバーら8人。初めに同漁協理事の宮里和義さん(59)が伊江島近海で捕れた全長約130センチ、重さ33キログラムのメバチマグロの解体を実演した。

 元料理人の宮里さんは軽快な包丁さばきを披露しながら「魚の骨組み(体の仕組み)が分からなければどんなに鋭利な包丁でもうまくさばくことは難しい」と説明した。

 マグロの頭と胴体を切り離す場面では、関節の位置を確認し、瞬時に切り分けた。生徒らからは「おぉー、すごい!」と歓声が上がった。解体されたマグロは生徒らが刺し身にした。

 魚のさばき方の指導では八つのグループに分かれ、組合員らにタマンとミーバイのうろこや内臓の取り除き方を習った。八前組合長は「料理が完成したときのことを想像し、入れる器の大きさや食べる人のことを思いながら、切り分ける大きさ、形を考えつつ丁寧に作業して」とアドバイス。生徒らは慣れない手つきながらも懸命に魚をさばき、ぶつ切りにして煮つけと魚汁を作り、皆で味わった。

 釣りが大好きという兼謝名(かねじゃな)亨児(りょうじ)君(15)は「普段から釣った魚は自分でさばいているから、そんなに難しくない」とにっこり。グループメンバーの尊敬のまなざしを浴びていた。

 料理人を目指しているという蔵下佳樹(けいじゅ)君(15)は「魚のうろこやえらを取り除く作業が難しかったが、今日の体験は将来の夢につながる貴重な糧となった」とお礼を述べた。(屋嘉比りさ通信員)