大弦小弦

[大弦小弦]「メディアはなぜ節目にしか報じないんですか」…

2018年3月13日 07:27

 「メディアはなぜ節目にしか報じないんですか」。中城村出身の元プロボクシング世界王者で東京に住む浜田剛史さん(57)は、取材で会うなりこう切り出した。2014年3月12日、東日本大震災から満3年の翌日

▼「多くの人が戻れず原発事故は収束していないのに、東北以外では終わったかのようになっている」。ボクシングの取材なのに、全国メディアの姿勢を問う言葉は止まらなかった

▼本紙連載中の「福島から未来へ」で、震災と福島第1原発事故を巡るスタディーツアーが紹介された。福島県の現実を自分事として考えてもらおうと、地元の人たちが取り組む

▼参加者に事前に渡される福島民報には、震災関連の記事が載らない日はない。目を引くのは各地の放射線量の測定値、原発周辺の天気・風向きの予報、海水モニタリング結果などのコーナーだ

▼死者数の表は直接死・関連死・死亡届等と区分けされ、人数に変動がなくても毎日載せる。3・11を全て記録しようとする同紙の姿勢。他メディアは節目にしか報じないため、断絶や無理解に拍車が掛かる

▼浜田さんにとって福島は沖水高3年の時、全国王者になった地。思い入れが人一倍強い。「震災も原発事故も沖縄の基地も、同じ命の問題。メディアは継続してやらないと」。4年前の言葉は、今も突き付けられた課題だ。(磯野直)

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