自主夜間中学とフリースクールを運営する珊瑚舎スコーレで11日、合同の卒業を祝う会が開かれた。卒業したのは夜間中学6人、フリースクールの高等部2人。着物やスーツで晴れの日に臨んだ卒業生は「学校で学ぶことが夢でした」「ここで過ごした日々は大切な思い出です」と学校生活を懐かしみ、仲間とカチャーシーを踊りながら旅立ちの一歩を踏み出した。

花束を受け取る夜間中学の卒業生=11日、那覇市樋川・珊瑚舎スコーレ

 夜間中学の生徒は60~80代。

 離島出身で、家の手伝いや病気のためほとんど学校に通えなかった宮平敬子さん(71)は「最初は教室に入ったら体がぶるぶる震えました。それでもみんながいたから頑張ることができました」と晴れやかな表情を浮かべた。

 中学卒業後にすぐ働くと決めていたため、学校も休んでばかりだったという上原清正さん(67)は「入学する前は自信を持って自分の名前を書くこともできませんでした。耳学問なので、質問されるとパニックになっていましたが、今は自分の意見をはっきり言うこともできます」と胸を張った。卒業後は泊高校の通信制に進む。

 「意見の違う人と真正面からぶつかった。ぶつからなければやっていけないほど小さな学校だから」と振り返ったのは、高等部の坂本菜の花さん(18)。「息の詰まることもあったけど、食べて寝て、朝起きるとそういう時はたいてい晴れていて、結局この階段を上った。道に迷ったら帰れる場所にさせてください」と仲間への思いを語った。

 同夜間中学を巡っては、本年度で県教育庁の補助が打ち切られる。

 ボランティアの講師からは「夜間中学で学び直そうとする人がいる。県に再考してもらおう」という声が上がった。