「障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会づくり条例」(共生社会条例)が施行された2014年4月から1年間に、県や市町村が受けた相談件数は計122件(対応は延べ571件)で、障がいを理由にアパートの入居を拒否されたり、進学希望先で「受け入れは厳しい」と言われた事例などもあったことが分かった。県障害福祉課が22日、発表した。

 県広域相談専門員が対応した93件(延べ414件)と12市町村の差別事例相談員が受け持つ29件(延べ157件)を県が集計した。

 「差別または不利益取り扱い」の項目では、入所施設の夜間の食事で利用に条件を付けられたという訴えがあり、相談員を交えた調整を経て施設の謝罪と改善につなげた。

 また「合理的配慮」に関する相談では、車いす利用者が、町営団地の駐車場から部屋までの間に段差があることを訴え、町役場が段差をなくした事例も。この他、商業施設での盲導犬の入店拒否や教師による差別的発言などもあり、いずれも別の相談機関や自治体などにつなぎ解決した。

 分野別では、事業所の支援員の言動に対する苦情やサービスへの不満など「福祉サービス」に関する相談が最多41件で「医療」9件、「建築物・施設等」8件、「雇用」7件と続いた。身内への不満や生きづらさ、思いを聞いてほしいなど「その他」は44件だった。

 県の広域相談専門員は、行政機関や病院、施設などの窓口で発達障がいがある人への対応がトラブルに発展した事例を挙げ「マニュアル通りの対応でも理解度は人によって異なる。障がいの有無に限らず、相手に伝わる対応を」と話した。