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  • 辺野古取り消し効力停止で国地方係争委は県の申し出を却下した
  • 「国交相の判断は一見不合理といえず、審査対象に該当しない」
  • 6時間半の協議は多数決で決定。審査に入らず県の訴えを退けた

 【東京】新基地建設をめぐり、国の第三者機関「国地方係争処理委員会」(委員長・小早川光郎成蹊大学法科大学院教授)は25日未明、埋め立て承認取り消し処分の効力を停止した石井啓一国土交通相の決定に対する翁長雄志知事からの審査申し出を却下すると発表した。総務省で第3回会合を開き、翁長知事の申し出は不適法と判断し、審査に入らず退けた。近く県に文書で伝える。係争委は今回で終了する。

小早川光郎委員長

 結論は多数決で決まった。内訳は合議の内容だとして明かされなかった。委員5人が多数決に参加していたかも明かさなかった。

 会合後の25日未明、小早川委員長が会見し、「審査庁の国交相の判断が一見明白に不合理とはいえない。従って国交相の執行停止決定は係争委の審査対象に該当しない」と説明した。

 県は、一般国民の救済目的とする行政不服審査制度では、国の一機関である沖縄防衛局に申し立てる資格はないにもかかわらず、国交相がその資格を認めて効力停止決定をしたのは違法だと主張していた。

 係争委では、一般に行政不服審査法に基づく執行停止決定は審査の対象となる「国の決定」に該当しないことでは争いはなかった。

 知事の申し出を検討した場合でも、「審査庁の国交相が審査請求可能と判断したことを係争委が覆すことは一般的には予定されていない」と説明。ただし、「審査庁の当該判断が一見明白な場合はその限りではない」との規定に従って検討した結果、「国交相の判断は一見明白に不合理とまではいえない」とし、不適法で却下と結論付けた。

 知事に通知書を発送した後に公表する。協議は午後5時から始まり、予定を延長し6時間半に及んだ。

 新基地建設をめぐっては、翁長知事による埋め立て承認取り消しの撤回を求め、国が提訴した代執行訴訟が福岡高裁那覇支部で始まっている。一方、県は、国交相の効力停止決定を違法として、取り消しを求める抗告訴訟を年明けにも那覇地裁へ起こす方針を固めている。