【与那国】最大瞬間風速81・1メートルを記録した9月の台風21号で、住宅が全壊した与那国町の3世帯3人に25日、仮設住宅が引き渡された。台風後、知人宅などに身を寄せていた被災者たちは「これで落ち着いて年が越せる」と、クリスマスの日の大きなプレゼントを喜んでいた。

沖縄県の池田班長(右)から仮設住宅の鍵を受け取る上間徳助さん=与那国町、久部良地区

 仮設住宅は災害救助法の適用により、沖縄県が設置し、全壊世帯の住民を対象に2年間、無償供与される。間取りは1DK約20平方メートルで和室、台所、ユニットバス、トイレが完備されている。

 同日は祖納地区の2世帯、久部良地区の1世帯の計3人にそれぞれ、県子ども生活福祉部の池田佳世・交通安全市民活動班長が鍵を手渡した。

 久部良の上間徳助さん(87)は自宅全壊後、沖縄本島にいる娘を頼ろうかと考えた。「やはり住み慣れた島が一番。ピカピカで頑丈な家を造ってくれたので、もう台風が来ても大丈夫」と満面の笑みを浮かべた。

 祖納の新﨑哲也さん(60)は台風時、異変を感じて友人宅に避難。家に戻ると寝ていた場所が屋根に押しつぶされていた。「避難しなければ死んでいた。台風以来、友人にはお世話になりっぱなしだったので、仮設住宅完成とクリスマスを一緒に祝いたい」と笑った。