県民になじみの深い、豚足を使った郷土料理「てびち」。実は、地球の反対側にあるてびちは牛足だった。浦添市伊祖に昨年7月オープンした「ブラジル家庭料理LiLi」。ブラジル人にとって母の味ともいえる牛モコト(ブラジル風牛てびち)が看板メニューで、モコトはポルトガル語で「動物の足」を意味する。豚よりもトロトロな口溶けで、てびち好きの県民にとってきっと癖になる一品だ。

看板メニューの牛モコトランチセット(1200円)

オーナーの橋本陽一さん(右)と妻リィリィさん=浦添市伊祖

ブラジル家庭料理LiLiの場所

看板メニューの牛モコトランチセット(1200円) オーナーの橋本陽一さん(右)と妻リィリィさん=浦添市伊祖 ブラジル家庭料理LiLiの場所

 オーナーは橋本陽一さん(63)。長崎県に生まれ、6歳のころ父親の仕事関係でブラジルに移住した。ブラジルと日本の大学で陶芸を学んだ後、陶芸活動を通して知り合ったのがブラジル出身の妻リィリィさん(54)。料理を担当する妻の名前を店名に、夫婦で切り盛りする。

 「牛モコトランチセット」はサラダとコーヒーが付いて1200円。クミンやローレルなどのスパイスでうまみを引き出したトロトロの牛てびちが口の中で溶け、ガーリックライスとの相性は抜群。付け合わせのジャガイモやニンジンなどの野菜にも味がしっかり染み込み、ライスが進む。

 牛モコトと並んで人気のメニューが「ブラジレイリーニョ」(牛肉とブラジル風豆料理、1200円)。日本の主食がご飯とみそ汁であるように、ブラジル人は主食として「ガーリックライスと黒豆の煮込み料理」をほぼ毎日食べており、代表的な家庭料理という。

 食を通した文化交流を目指す橋本さんは「料理と一緒にブラジルの食文化をお客さんに伝え、喜んでもらえることが何よりも幸せ」と満面の笑みで語った。

 【お店データ】浦添市伊祖2の24の5。営業はランチが木、土、日の午前11時半~午後2時半まで。ディナーは火~日で午後5時半~午前0時まで。月曜定休。電話098(876)5670。