高齢者や障がい者らの生活援助を有償で行う那覇市のNPO法人ファミリーサポート「愛(かな)さん会」。手伝いを求める約170人が登録し、約50人のサポーターが家事や外出時などの援助にあたる。代表理事の平良博子さん(53)は「介護保険の対象とならない人や介護が必要な高齢者を抱える家庭からのニーズは高い。行政が行き届かない隙間を援助していきたい」と意気込む。(豊田善史)

一緒に洗濯物を干すマサコさん(奥)とサポーターの我喜屋さん=那覇市内

「支援するだけでなく自立にもつなげたい」と話す平良代表理事=那覇市国場

一緒に洗濯物を干すマサコさん(奥)とサポーターの我喜屋さん=那覇市内 「支援するだけでなく自立にもつなげたい」と話す平良代表理事=那覇市国場

 平良さんは以前、行政が運営し、育児の援助活動を行うファミリー・サポート・センターで務めていたが、3カ月未満の子どもが預けられず、高齢者や障がい者への対応が不十分であることに気付いた。「幅広いニーズへの援助が必要だ」と感じ、個人で援助活動を始めた。その後、メンバーを募り同団体を設立した。援助団体は県内では数カ所しかない。

 発足した2008年は数十件の依頼件数だったが、現在は月に600~700件の依頼が来る。産前産後の家事や一時預かりなどをする子育て支援、買い出しや調理、掃除、病院などの付き添いをする高齢者支援、おむつ替えやトイレなどの身体介護支援がある。

 「家族の介護疲れやリフレッシュにも役立っている」と平良さん。依頼会員は年会費2400円などを払い、支援内容にもよるが1時間800円から請け負う。

 本が好きだった寝たきり女性の家族から、読み聞かせの依頼、カラオケ好きの目の不自由な男性からはカセットテープの入れ替えや機器の操作など、支援依頼はさまざまだ。

 平良さんは「高齢化が進んで共働きが増え、これからは地域の支えがますます必要になる。援助できることは多いはずだ」と強調した。

 那覇市在住のマサコさん=仮名=(73)は、1年前から週に3回、家事や病院への付き添いサポートを依頼している。

 当初はひきこもりがちで筋力も落ちていたが、サポーターと一緒に洗濯物を干したり、買い物に行ったりし「気持ちが前向きになった。体もだいぶ動くようになっている」と満足げ。

 サポーターの我喜屋明美さん(43)は「すべてを請け負うのではなく、依頼者ができそうなことは一緒にすることが大事」と話す。「その日の体調をみてできるだけ体を動かしてもらう。程よい運動になり、続けることで自立にもつながっている」と力を込める。

 愛さん会ではサポーターを募集している。問い合わせは090(6867)9075まで。