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女性暴行殺害事件:米政府、遺族補償しない意向 「直接雇用じゃない」

2018年3月17日 04:44

 沖縄県うるま市で2016年4月に起きた女性暴行殺害事件で、被害者側から日米地位協定に基づく補償金の請求があった場合、米政府が支払わない意向を日本政府に伝えていることが16日、分かった。米側は当時、シンザト・ケネス・フランクリン被告が地位協定上の「軍属」として扱われていたものの、米軍に直接雇用されていなかったため、補償制度が適用される「被用者」に当たらないと主張しているという。

女性が遺棄された現場近くには多くの花がたむけられていた

 小野寺五典防衛相は同日、記者団に「日米地位協定の解釈などで米側と外務省が協議している」と述べ、日米で解釈が食い違っているとの認識を示した。

 米軍人らによる公務外の不法行為で本人に支払い能力がない場合、地位協定では被害者側が米政府に補償金を求めることができると規定。1月、那覇地裁はケネス被告に損害賠償を命じたが、被告側に支払い能力がないため、遺族は来週、米側に補償金を求める準備を進めている。

 地位協定の制度では補償金が支払われない可能性もあり、日米両政府は被害者側が救済されるよう、調整を続けている。

 地位協定18条6項では米政府が補償する対象について「合衆国軍隊の構成員又は被用者」と定める。ケネス被告は事件当時、米軍と契約している民間企業との「間接雇用」の形だった。地位協定では被用者の範囲を明示していないにも関わらず、米側はケネス被告を被用者と認めず、補償の対象外と主張している。

 米側が支払う補償金と民事訴訟で裁判所が命じた賠償額に差額があれば、日本政府が差額分を負担する「SACO見舞金」の制度もあるが、米側が補償金の支払いに応じることが条件になっており、米側の対応は見舞金の適用にも影響が出てくる。

 遺族側代理人の村上尚子弁護士は「今のところ遺族は被告人からも日米両政府からも補償を受けていない。日本政府でも米政府でもいいので補償してくれないと困る」とコメントした。

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