1935沖縄 よみがえる古里

色白の父がくっきり「生きていたら喜んでいる」 83年前の写真、AIでカラー化

2018年3月17日 15:00

 膨大な数の写真で被写体の色彩を学習した人工知能(AI)と人々の記憶などを基に、1935年に撮影された沖縄各地の風景や人物に色が付けられた。関係者からは「風景に奥行きを感じる」「特徴がよく現れている」と当時を懐かしむ声や「今の人たちの目を引く」との感想が聞かれた。

現在の沖縄市古謝のサトウキビ畑で笑顔を見せる当時7歳の故儀間政夫さん=1935年

父親の故儀間政夫さんが7歳の頃のカラー写真を見て懐かしむ娘の森根かおりさん(左)と息子の儀間哲也さん=7日、沖縄市古謝

現在の沖縄市古謝のサトウキビ畑で笑顔を見せる当時7歳の故儀間政夫さん=1935年 父親の故儀間政夫さんが7歳の頃のカラー写真を見て懐かしむ娘の森根かおりさん(左)と息子の儀間哲也さん=7日、沖縄市古謝

 サトウキビ畑で無邪気な笑顔を浮かべる旧美里村古謝の故儀間政夫さんは撮影当時7歳。幼い頃の父親のカラー化写真を見た息子の儀間哲也さん(50)と娘の森根かおりさん(46)は「肌が白かった父の特徴がよく現れている」と口をそろえた。

 森根さんは「本人に見せたかった。白黒だった写真よりも表情が豊かに見える」。哲也さんは「目がもう少し青色だった」とした上で「生きていたら涙を流して喜んでいるはず」と亡き父親を思い起こした。

 糸満市糸満の宮城夏枝さん(88)は「懐かしい感じがする。古きよき古里の色」と目を細め、カラー化した83年前の糸満の写真に見入った。「でも、白黒の方が実感に近い。昔を生きた人同士でも見え方は違う。個々の記憶の幅を認めてくれる気がする」と話す。カラー化は「今の人たちには、こちらの方が目を引くと思う」としながら「証言が在りし日に近づく方法なら、しっかり話したい。私は、遺言だと思って昔の糸満のことを子や孫に話している」と写真を眺めた。

 33年12月、那覇ウフマチ(大市)近くで生まれ育った那覇市泉崎の糸数昌和さん(84)は「白黒の写真だと平面的に見えたが、カラーだと風景に奥行きを感じる」と写真を前に身を乗り出した。

 5、6歳から市場周辺で友だちと遊び、祖母と買い物をした幼い頃の風景に感慨深げ。「ジーファーソーッサー(かんざしをしているね)」「ハジチ(女性が手の甲にする入れ墨)も見える」と、白黒写真では見分けにくかった写真の細部に目を凝らしていた。

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