沖縄ファミリーマート(野﨑真人社長)が異業種と連携した一体型店舗の開発に力を入れている。5年ほど前から積極的に取り組みを始め、飲食店やドラッグストア、スポーツジム、カラオケ店など連携先は多様だ。業界の出店競争の激化や都市化の進展で単独での用地確保が難しくなる中、異業種連携で土地を効率的に活用し、「共闘」して集客力を強化したい考えだ。(政経部・下里潤)

イートインスペースを共有し、自由に行き来ができる沖縄ファミリーマートと沖縄吉野家の一体型店舗=那覇市内

 今年2月、那覇市国場にオープンした沖縄吉野家との共同店舗は、両店舗が屋内でつながっており、32席のイートインスペースを共有。店内を自由に行き来でき、食事客の取り込みを狙う。

 2015年12月に開店した沖縄美里店はカラオケ店と併設。カラオケ店内にキッチンは設けず、ファミマで飲食料品を購入して持ち込む形態を取る。入り口は一つで、カラオケ客もコンビニから入る仕組みだ。

 浦添市にはスポーツジム、豊見城市や名護市ではドラッグストア、北中城村のガソリンスタンドなどの一体型店舗がある。いずれも、相互の補完機能や集客力強化を狙う。ポイントカードが共通する相乗効果もある。

 沖縄ファミマ広報は「全国では異業種との一体型店舗は定番になりつつある。沖縄でも今後、書店やコインランドリーなど、多様な業態とのコラボを検討したい」と話す。

 同社がこうした取り組みを強化する背景には、都市化の進展で単独出店に適した広さの土地が少なくなっていることがある。幹線道路沿いであれば1千平方メートル程度の土地が最適だが、那覇市内などでは既に他の用途に利用されている場合が多い。

 そのため、通常は出店しない面積の広い土地の活用を検討。異業種と組むことで賃借料などの経費を抑え、利便性も高めて集客する戦略だ。

 同社は「一体型の形態を取れば、店舗開発の幅が広がる。双方の魅力も高まり、一般の店舗より客数は伸びている」と説明する。

 一方、ローソン沖縄(古謝将之社長)は17年9月、浦添市に郵便局との併設店「JPローソン」を開店。同社は「機会があれば、今後も他業種との展開を進めていく」と話した。