4月からの新年度に向け、新たな地で新生活を始める人も多い。だが、希望時期に転居したくてもできない「引っ越し難民」が深刻化している。原因はトラック運転手や引っ越し業者の人手不足。希望日に合わなかったり料金が高額になったりと、県民からは悲鳴も聞こえる。業者らは「この時期は例年混み合うが、人手不足が深刻。早めに計画し、混雑を避けてほしい」と呼び掛ける。(社会部・川野百合子)

 全日本トラック協会(東京都)は、昨年12月中旬から「引越混雑予想カレンダー」を作り、分散引越を呼び掛ける。24日~4月8日までは特に混雑すると見込まれ、週末は4月中旬まで混雑する予想だ。

 例年以上の混雑が予想されるのは、引っ越し各社の人手不足のためだ。免許制度が昔とは変わり、中型免許、準中型免許などが新設された。琉球通運航空の担当者は「社内制度で免許取得を支援しているが、中型免許を取ってまで運送業界に入りたいという若手がいない」と嘆いた。

 希望通りに引っ越しができずに困惑している人も少なくない。那覇市から宮古島に転勤する30代の女性は2月中旬から業者に問い合わせたが、希望日に引っ越しができず、予定を2日前倒した。

 大手業者には「宮古は人手不足の影響で4月末までできない」と断られ、見積もりが取れたのは1社。金額は想定より20万円ほど高く、別会社に問い合わせても同じだった。「びっくりするくらい高いけど、仕事が始まるから仕方ない」と泣く泣く契約した。

 沖縄ヤマト運輸によると、業界ではピーク時は割増料金になる。人件費や燃料の単価も上がり「昨年よりも割増料金は上がっている」と話した。中小企業も同様だ。沖縄配送の担当者は「先島は特に人手不足。提携している地元業者ができない3月は断る場合もある」と明かした。引っ越し業界の関係者は「働く人への負担軽減のためにも、余裕を持った引っ越し計画が必要」と呼び掛けている。