昨年8月28日に粟国島の粟国空港で第一航空(大阪府)の双発プロペラ機がフェンスに衝突、乗員乗客11人がけがをした事故で、同機が着陸体勢と滑走時、両翼のフラップ(高揚力装置)が国の認可を得た運航規程に違反して操作されていたことが2日までに事故の調査関係者の話で分かった。違反は昨年8月2日の就航以来、続いていた可能性があるという。

着陸後、滑走路から外れてフェンスに突っ込んだ第一航空の双発プロペラ機DHC6=2015年28日、粟国空港(粟国空港管理事務所提供)

 関係者によると、フラップは両翼後部の可動部分で、同社の運航規程では滑走路の長さ800メートルの飛行場への着陸は両翼と水平状態から角度37度まで下方に曲げるとされるが、事故時はより浅い20度で着陸。また、曲げたフラップは滑走路から出た後に両翼から水平状態に戻すとされるが、事故時は着陸直後にフラップを上げたという。

 フラップ操作は着陸時に機長昇格訓練中の副操縦士が、着陸後は機長が実施したという。関係者は「フラップの減速効果が得られないままフェンスに衝突した可能性が高い」と指摘している。

 同社は「今回のフラップ操作と事故原因と直接の因果関係は確認されていない」としている。

 同社は昨年10月、事故原因について着陸時、機体の前方車輪の向きが右側に少し傾いたままだったが、パイロットの確認と判断が遅れたため、傾きの修正操作が間に合わず、事故につながった可能性が高いなどと説明していた。