平和通りやむつみ橋通りなど、那覇市牧志を中心とした商店街への飲食店出店が相次いでいる。通りの活性化に取り組む、なは市場振興会の調べによると、約3年前から40店以上が出店し、うち9割強が2015年内に店を構えた。同会では出店希望者と店舗大家の仲介も行っており、現在も五つの業者から相談を受ける。新里俊一理事長は期待を込めてアピールする。「いま、牧志のマチグヮーが面白い!」(社会部・我喜屋あかね)

人気店がひしめく通りでは、昼間から多くの人でにぎわう=那覇市松尾

東京の下町を再現した飲食店。地元客と観光客の交流の場にもなっている=那覇市松尾

人気店がひしめく通りでは、昼間から多くの人でにぎわう=那覇市松尾 東京の下町を再現した飲食店。地元客と観光客の交流の場にもなっている=那覇市松尾

 所々に空き店舗があった商店街はここ数年で一変した。日が暮れ始めると、店頭のちょうちんに明かりがともる。通りにはみ出した机をなじみ客が囲み、店主と世間話で盛り上がる。店を出て数歩歩けば、次の店だ。立ち飲み形式の居酒屋や、揚げピザに冷麺など、スタイルや味も多彩だ。

 新規店が相次いでオープンする状況を「商店街の極小店舗に出店したいブームだ」と分析する新里理事長。雨にぬれず、ある程度の人通りがある。店舗面積が小さいため資本金も少なくて済み、従業員を多く雇わなくても店をまわせる。「全てがうまくはまった。昨年3月まで開催した『ホロホロ市』をきっかけに店ができ始め、『商店街で何かできないか』と考えていた人たちの背中を押した」

 出店希望者が増えたため、店舗探しも一苦労。昨年12月にえびす通りで立ち飲み屋「Si nada」をオープンさせた宮村諭さん(42)は「ここら辺は空いているお店も全然ない。激戦区だ」と強調する。増え続ける人の流れに期待し、生地屋だった場所を全面改装し、開店にこぎ着けた。

 出店する事業者の通り活性化に向けた意識は高い。13年8月から牧志第一公設市場前で「BAJO」を営む伊藤直記さん(34)は「以前からあるお店もリニューアルしたりと、刺激を受けてる。どこも忙しそうで、通りも明るくなった」とにっこり。

 昨年末に、盛岡冷麺を提供する「ちるり」を開いた岩手県出身の佐藤健司さん(41)は「地元の商店街はほとんどシャッター街のようだが、沖縄はパワーがある。みんなで頑張れば、絶対にもっといい所になるはず」とやる気満々だ。

 戦後、那覇の発展を支え続けたマチグヮーで、若い店主たちの挑戦が始まった。