沖縄の子どもの貧困率は37・5%と全国の2・7倍、2位の大阪府より15・7ポイントも高い断然の「1位」。山形大学の戸室健作准教授の研究で明らかになった。数字を突きつけられ、寒々とした気持ちになる

▼大人だけの世帯を含めた全体の貧困率も沖縄は34・8%と群を抜いている。3世帯のうち1世帯以上が、必要最低限の生活を保てる収入がない

▼さらに、子どもの貧困率が全体よりも高いのは沖縄だけ。ワーキングプア率の高さも飛び抜けている。働けど暮らしが厳しい親たちが、子どもを育てている状況が多々あるのだろう。しかもこの5年で全国との差は開いた

▼深刻さの裏返しか、関心は高まっている。沖縄市住吉で今月下旬オープン予定だった「子ども食堂」は、支援の食品が早々に寄せられ、背中を押されるように繰り上げてスタートした

▼沖縄全体が厳しい状態といえるが、それでも、子どもたちのために何かしたいという志が集まることに救われる

▼しかし、善意だけでは解決しない。ここまで突出した貧困を放置している政府の姿勢はどうだろう。背景には沖縄戦と27年間の米統治、過重な基地負担がある。10億円の予算をつけた子どもの貧困対策だけでなく、親世代を含めた低収入の底上げなど根本的な施策で「ネグレクト」に終止符を打つべきだろう。(安里真己)