例年になく暖かな日が続いている。新年ののどかな気分も9日からの三連休で一区切り、という方も多かろう。最終日の11日は成人の日で、県内では1万6千人以上が節目を迎える

▼新成人の多くは1995年の生まれである。歴史をさかのぼると強烈な印象を焼き付ける「年」というのがあるが、振り返れば95年もそんな年といえよう

▼阪神・淡路大震災があり、東京ではオウム真理教による地下鉄サリン事件が相次いだ。戦後謳歌(おうか)した繁栄と安定を切り裂く大事件に社会は動揺、震撼(しんかん)し、日本のありようを問い返した。政治、社会と各方面で転機となった年といえるに違いない

▼沖縄では、米兵による卑劣な暴行事件があり、県民の怒りが爆発した。過重な基地負担の解消の訴えは、新基地建設への反対につながり、沖縄の自己決定権の意識を覚せいさせるに至った

▼携帯電話やインターネットなど、現在の社会の礎となっているものが普及し始めたのも20年前であった。そろそろ時代の新たな曲がり角にさしかかってくるころかもしれない

▼歴史の曲がり角に生を受けた新成人は、責任ある大人社会の成員となる。これまでを築いてきた先輩方が持ち合わせていないフレッシュな感性を生かし、社会に新たな動きや価値観を創り出すことを期待して、新成人へのエールとしたい。(宮城栄作)