オリジナルのかりゆしウエアを生産しているキーストン(嘉手納町、上原均代表)は約10年前から、沖縄で学会を開く研究者団体や周年旅行で沖縄を訪れる県外企業などからの注文を受けている。上原代表を含め3人で生産している小規模の事業所。情報発信はホームページのみだが、「オリジナルかりゆし」などで検索され、注文に結び付いている。顧客は沖縄での会合で袖を通し、かりゆしウエアのファンになって県外へ帰るため、その後の再注文につながるという。(政経部・平島夏実)

オリジナルかりゆしウエアを作っているキーストンの上原均代表=16日、嘉手納町の同事業所

 キーストンは1972年創業。学校制服やかりゆしウエアが主な商品。同社の特徴は、かりゆしウエアの生地のデザインから縫製まで一貫して手掛ける生産体制。1カ月の生産量は最大で約200着。主な客は県内企業や個人のリピーターで、近年は企業の報奨旅行や学会などのMICE(マイス)需要も取り込んでいる。

 上原代表が「振り返るとMICEというのはあれのこと」と思い当たるのは約10年前の会合。名護市の万国津梁館でシンポジウムを開くことになった海洋研究開発機構(神奈川県)から「沖縄といえばかりゆしウエア」と、注文があった。世界中から集まる250人の研究者らに、シンポのテーマとなった深海生物「チューブワーム」をあしらったかりゆしウエアを仕立てた。

 その後も、沖縄で学会を開く奈良の大学向けに鹿とシーサーを組み合わせたウエアを作るなど、独自のデザインでMICEを盛り上げてきた。企業からの注文は県内外から年に10件程度あり、うちMICE関連は2、3件を占めるという。

 作ったウエアが後日、会社の夏の制服として採用されたこともある。MICE後に、個人旅行であらためて来店してもらえることもある。上原代表は「かりゆしウエアの良さを県外で実感を持って発信してくれる。うれしい存在です」と話している。