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  • オリオンビールが伊江島産小麦を使った発泡酒を限定販売する
  • ビール類原料への県産活用は初で、無農薬や品質の高さを評価
  • 生産者は「自信が持てた。今後の生産の弾みになる」と喜んだ

 オリオンビール(浦添市、嘉手苅義男社長)は26日から、伊江島在来小麦の江島神力(えじまじんりき)を原料に使った新商品の発泡酒「琉球ホワイト」を販売する。沖縄県内全域で売り出すほか、香港にも出荷する予定。無農薬で雑物の入っていない品質の高さが評価された。同社がビール類の主な原料に県産食材を採用するのは初めてで、伊江島小麦の生産拡大も後押しする。(政経部・照屋剛志)

オリオンビールの新商品の原料に採用された江島神力の収穫風景=2015年3月、伊江村西江上区

オリオンビールの儀間次長(右)から江島神力を使った新商品「琉球ホワイト」の説明を受ける玉城会長(中央)と小麦を生産した農家の玉城増生氏=5日、オリオンビール名護工場

主原料の一部に江島神力を使用した「琉球ホワイト」の350ミリリットル缶のイメージ(オリオンビール提供)

オリオンビールの新商品の原料に採用された江島神力の収穫風景=2015年3月、伊江村西江上区 オリオンビールの儀間次長(右)から江島神力を使った新商品「琉球ホワイト」の説明を受ける玉城会長(中央)と小麦を生産した農家の玉城増生氏=5日、オリオンビール名護工場 主原料の一部に江島神力を使用した「琉球ホワイト」の350ミリリットル缶のイメージ(オリオンビール提供)

 伊江島では2012年に小麦生産事業組合を設立し、小麦生産に力を入れている。オリオンビールとの大口取引もあり、3月から収穫が始まる今年の生産量は前年比3・5倍の60トンを目指している。

 同組合の玉城堅徳会長は「無農薬、有機肥料栽培にこだわった小麦の品質が認められて、自信が持てた。今後の生産の弾みになる」と喜んだ。

 伊江島では琉球王朝時代から小麦が栽培され、首里王府にも献上していた。

 琉球ホワイトは、ビールならではの味わいにこだわったオリオンクラフトシリーズの第2弾。小麦粉を使った白ビールで、一部に江島神力を使用した。小麦を使用しているため、発泡酒に分類されるが、豊富な麦芽使用で味にこだわった。

 小麦由来のきめ細かさで、泡立ちがよく、フルーティーな味わいが特徴という。350ミリリットル缶換算で35万本を限定販売する。

 昨年1月から開発に着手。同社では使用していない上面発酵酵母の活用など新たな取り組みが多く、開発に1年を費やした。

 開発に携わった醸造課の嘉手苅啓課長は「今までのオリオンビールにない味に仕上がった。試飲会の反応も上々で、自信作だ」と述べた。

 昨年9月に発売したクラフトシリーズ第1弾の琉球ペールエールは、本格的なビールの味が楽しめると好評で製造した35万本の出荷はすでに完了したという。

 製造部の儀間敦夫次長は「売れ行きが良ければ、伊江島小麦をまた使いたい」と展望。「県産品をもっと活用して、沖縄の特色を出せるビールを今後もつくっていきたい」と意気込んだ。