沖縄県豊見城市の琉球温泉瀬長島ホテルなどを運営するWBFリゾート沖縄(兼城賢成社長)と貿易業のえんグループ(ピーター・ンCEO)は21日、宮崎県の最高品質の宮崎牛を、香港とシンガポールへ輸出を本格化したと発表した。那覇空港の国際貨物ハブ事業などを活用し、アジアの富裕層へ高級和牛を売り込むほか、同ホテルでも提供して県内需要の拡大も目指す。県産豚肉も輸出し、輸出量の底上げを図る。

宮崎牛のアジア輸出や県内需要拡大を目指す瀬長島ホテルの仁科裕総支配人(右から2人目)と、えんグループのピーター・ンCEO(同5人目)ら=21日、豊見城市の同ホテル

 宮崎牛は食肉加工販売を手掛ける宮崎県のミヤチク(新森雄吾社長)から一頭単位で買い付ける。3社は昨年4月から、試験的に香港などへ宮崎牛や豚の輸出を開始していた。今年2月までの実績は、宮崎から26トンを仕入れ、うち15トンを輸出、11トンは県内で消費した。牛を一頭ごと買い付けることで仕入れ価格は20%程度安くなるという。

 沖縄に到着した宮崎牛は同ホテルのランチバイキングなどでも提供。那覇市内でのポスター広告やSNSなどで誘客に力を入れた結果、昨年はほとんどいなかった外国人観光客が2月は千人に増え、全体の3分の1を占めるようになった。

 今月1日からはアジアの富裕層に人気がある最高品質のA5、A4ランクの肉の取り扱いを開始。ミヤチクも20日、那覇市内に沖縄出張所を開設し、さらなる輸出拡大に力を入れる。

 来年度は宮崎から37トンを仕入れる予定で、輸出22トン、県内消費15トンを目指す。県産豚も昨年度から10トン増やし50トンの輸出を見込んでいる。

 瀬長島ホテルの仁科裕総支配人は「海外客は日本の和牛、県内客には県外牛として楽しんでもらえる。安心安全な食を瀬長島から発信したい」と話した。

 砂川直樹総料理長も「一頭買いで幅広い料理が可能になった。ローストビーフなど新たなメニューを開発していく」と意欲を語った。