【浦添】地域住民に新年のあいさつをしながら陸でハーリーをし、無病息災を願う伝統行事「アギバーリー(陸バーリー)」が3日、浦添市小湾であった。小湾郷友会(手登根明会長)と小湾自治会(玉城英吉会長)の共催で、ことしで10年目。

大雨の中、道ジュネーをする小湾郷友会と小湾自治会のメンバーら=3日、浦添市小湾

 もともとは1915年、大正天皇の即位を祝おうと那覇市泊の地バーリーをヒントに市安波茶の馬場で始まり、小湾で戦前まで続いていた。

 道ジュネーは、120歳の長老の姿に扮(ふん)した比嘉清さん(76)と、のぼり旗を持った宮城政司(まさし)さん(46)が先導した。竜頭の後ろには男性約30人が列をつくり、「ヒーヤ、サー」「サーサ、サーサ」の掛け声や外間聡さん(51)のかねに合わせて約40分間エークをこいだ。比嘉辰雄さん(65)と下地章博さん(48)は「小湾(くわん)走(は)る舟(ふに)ぬ浦添(うらしー)村上(ぬぶ)てぃよー/ハーリ小湾(くわん)ぬヘンサーヨー」などと歌声を響かせた。

 当日はあいにくの大雨。小湾生まれ育ちの手登根千代さん(82)は沿道から「ご苦労さまねえ。寒くない?」とねぎらった。親戚の外間さち子さん(64)は「こんな天気だったことはないけれど、雨降って地固まるって言うからね」と拍手で迎えた。

 チョンダラーになって参加した外間尋さん(56)は、てんびん棒につるした祝い酒を配りながら「ことしは売れないねえ」。こぎ手の崎濱秀夫さん(51)は白いスニーカーの靴底が途中ではがれてしまい「毎年この日に履いて、もう10年目だからなあ」と目を細めた。道ジュネー後は小湾公民館でヤギ汁や牛汁を囲み、あいさつに立った手登根順治さん(57)は「舟の浸水は免れたけれど、私のパンツの中は雨で浸水してます」と笑いを誘っていた。