年間90万人が利用する沖縄コンベンションセンター(OCC)や30万人が訪れるトロピカルビーチなど、宜野湾市の西海岸は市内で最も活気ある地域だ。一方で開発に失敗した苦い過去もある。17日告示の宜野湾市長選に立候補を予定する現職の佐喜真淳氏(51)、新人の志村恵一郎氏(63)は地域の将来をどう描くのか。

沈んだ船などが放置された「仮設避難港」。奥にはラグナガーデンホテル(左)や海浜公園があり、本島西海岸のリゾートはここで分断されている形だ=宜野湾市真志喜

 佐喜真氏は、OCCや近隣のスポーツ施設から北谷町のビーチリゾートまで既存資源を遊歩道などでつなぐという発想。志村氏は未利用地にマリンレジャー施設を整備して新たな観光・交流拠点とし、いわば空白をなくすのが基本だ。

 両氏が言及する「仮設避難港」とはラグナガーデンホテル北側沿岸のこと。西海岸埋め立て時の作業用船着き場として1973年設置されたが95年までに遊休化、リゾート地帯の真ん中に廃虚に近い姿をさらしている。市は2001年に一帯を埋め立てDFSを誘致する構想、06年にはマリンレジャー施設を中心にしたリゾート構想を公表したがいずれも頓挫した。

 ただ避難港の開発以前に関係者が懸念するのは「そもそもOCCがどうなるのか」(市幹部)。昨年、県が新たなMICE施設を与那原・西原町に建設すると決めて以降、重複する形のOCCをどうするのか県はまだ明らかにしていない。

 老朽化が進むOCCは維持費が年間数億円かかるとされ「県以外が維持するのは困難」(同)だ。地域の中核施設のこうした事情も踏まえ「OCC後」の将来像を提示することも必要ではないだろうか。(中部報道部・前田高敬)

■佐喜真氏の政策

 沖縄21世紀ビジョンに則(のっと)り、仮設避難港の開発、野球場等体育施設の改修、親水性護岸を設置。北谷町へ繋(つな)がる遊歩道、オーシャンフロント・プロムナードの整備。西普天間国際医療拠点と連携する宿泊型リゾート施設を医療ツーリズムも視野に入れ推進。

■志村氏の政策

 現市政で放置されている仮設避難港整備事業を「フィッシャーマンズワーフ・ギノワン」として整備しマリンレジャーのメッカにする。サンセットクルージング、観光交流、海産物特産物の拠点施設や海釣り公園を整備し、マリン産業の振興と観光産業を推進する。