子どもたちの身近に薬物が広がっていることを突きつけられた。県立高校に通う男子生徒が、大麻所持疑いで現行犯逮捕された。生徒からは大麻を吸うための巻き紙も押収されたという

▼県警が昨年11月までに摘発した薬物事犯は146人で最多を更新した。低年齢化もあり、身近な人に誘われて手を染めることが多いという

▼県薬物乱用防止協会の銘苅榮一会長は講演で「ダイエット。頭がすっきりする。嫌ならやめればいい。試供品」などと誘う手口を紹介。「私が保証する、と言われても信じないで。その人は、もうあなたの知っているその人ではない。はっきり断ってその場から逃げて」と警告する

▼俳優の内谷正文さんが薬物体験を基につくり、演じる一人芝居「ADDICTION 今日一日を生きる君」を先月、沖縄女子学園で見た。幻聴や幻覚が表れ、心や体だけでなく家族も壊れていく姿は不気味だ

▼内谷さんは「薬物依存は治らない。『使わなかった』という日々を積み重ねるだけ」と話す。一人芝居も薬物から逃げるエネルギーになるからだと語り、逃げ続けている

▼「悪いのは子どもでなく、もうけようとする大人。悪い大人にだまされないで」とも。泥沼にはまる前に、早い時期から正しい知識を身に付けさせるのと同時に、根絶へ向けた動きが必要だ。(安里真己)