子の貧困や孤立の解決を目指すみらいファンド沖縄の「沖縄まちと子ども基金」を活用した調査研究の報告会が23日、那覇市内であり、琉球大学の上間陽子教授らが若年出産した沖縄県内女性44人への聞き取り結果を発表した。経済的に苦しくても子どもを抱えて働けず、無職や非正規雇用の人が圧倒的に多く、子の父親から養育費をもらっていないケースも目立ったという。上間教授は「家族やパートナーに『産みたい』を拒絶されるのが少ないのが沖縄の特徴。生活が安定するかは、周囲から具体的な支援を受けられるかが鍵になる」と訴えた。

沖縄の子どもの貧困問題について語る琉球大学の上間陽子教授(左から2人目)ら登壇者=23日、那覇市天久・天久ヒルトップ

 産婦人科医や風俗店オーナーらの協力を得て、昨年2月から19歳以下で出産した県内女性に婚姻形態を問わず聞き取りした。約半数が1人で子育てし、未婚は9人で、うち子の認知なしが5人。望んだがDNA鑑定に応じてもらえなかったのも1人いた。

 初めて就いた仕事は違法な就労が目立ち、18歳に満たずガールズバーやキャバクラ、スナックで働いたのが28人、14~15歳で性風俗店に働いた人もいた。避妊せずに妊娠したケースが大半で、性教育を受ける中学進学前で学校に行かなくなった事例もあった。

 上間教授は「出産で今の生活を変えたい、親との対立を終わらせたいというケースもあった」と報告。自身の育った家庭環境に困難を抱えていた場合は「親が自分にしたことをベースに保育するため、時に十分でないこともある。自分の親より頑張っているという自負をどう支えるかも大事だ」と強調した。

 調査設計に関わるしんぐるまざあず・ふぉらむ沖縄の秋吉晴子代表は「ある層からは全く見えない、想像を絶する層が存在する。この階層がなくなるのか、厚くなるのか、今まさに取り組まなければならない課題」と指摘。「もう少し学校とつながっていればというケースもあった」と述べ、教育現場の課題も挙げた。

 このほか、一般社団法人ダイモンの糸数温子代表理事、琉球大学の野入直美准教授も登壇した。