沖縄県立南部医療センター・こども医療センター(佐久本薫院長)で2017年12月から今年2月にかけ、外来や入院患者らの血液検査の結果399件(364人分)で不適切な処理がされていたことが23日分かった。本来、正常値を外れた患者の血液は専用機器で再検査する必要があるが、50代の男性臨床検査技師がやらずに初回の検査値を電子カルテに入力していた。

(資料写真)県立南部医療センター・こども医療センター

 再検査には約20分かかるといい、同技師は「臨床側から検査結果を早く出すよう求められ、時間短縮のためにやった」などと認めているという。同病院は謝罪した上で「問題発覚後、対象患者の電子カルテを確認したところ、治療方針に影響を及ぼすような事例はなかった」と説明している。

 2月14日、同技師が再検査の必要な検体を再検査せずに「再検査済み」として初回検査値を医師に報告しているのに他の職員が気付き、発覚した。病院側は同16日に県病院事業局へ報告。同技師が聴取に対して認めたことなどから同21日、南部保健所へ報告した。

 調査の結果、昨年12月21日から2月16日の間、同技師が検査した399件で同じ事例が判明。検体が残っていた101件を再検査したところ初回と大きな差は認められなかったという。

 同病院は該当する患者らに主治医からおわびと検査内容の説明を始めている。佐久本院長は「検査対象となった患者に深くおわび申し上げる。県立病院の信頼を損なう事態を引き起こしたことに、県民や関係機関の皆さんに深くおわび申し上げる」と謝罪し、再発防止に努めることを強調した。

 県の砂川靖保健医療部長は、事案の詳細を把握していないとした上で「医療法上の問題がないかなど事実関係を確認した上で、県として病院側に報告を求めたり、立ち入り検査をすることを検討したい」と述べた。