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岩国・厚木の部隊、嘉手納移転を検討 騒音やコスト減理由 1963年・米国防総省

2018年3月26日 07:11

 【平安名純代・米国特約記者】米国防総省が1963年当時、在日米軍基地周辺の都市化に伴い、軍用機騒音などが問題化し、訓練が制限されるといった支障が生じたことや財政的な理由から、岩国基地や厚木海軍航空基地の所属部隊を嘉手納基地に移転する案を検討していたことが25日までに分かった。米軍の部隊配置計画が必ずしも抑止力や地理的優位性に基づいたものではなかったことを示している。

(資料写真)嘉手納基地

海軍長官から米国防長官への覚書骨子

(資料写真)嘉手納基地 海軍長官から米国防長官への覚書骨子

 ニッツェ海軍長官(当時)がマクナマラ国防長官に宛てた63年12月12日付の公文書(95年に最高機密指定解除)「米海兵飛行大隊の日本から沖縄への移転」によると、(1)岩国所属の第12海兵航空群を嘉手納に移転(2)厚木の第11海兵航空群の戦闘攻撃飛行隊1隊を嘉手納へ移転(3)厚木の第11海兵航空群の海兵隊航空統制隊を嘉手納へ移転(4)厚木の第11海兵航空群の残り2隊の戦闘飛行隊を岩国へ移転(5)岩国の(核兵器搭載の)戦車揚陸艦を沖縄へ移転=22日付紙面に掲載=の5項目を列挙。同案で、最大約200万ドルが削減できるほか、兵舎不足も解決できるなどと主張している。

 ニッツェ氏は厚木基地について「基地外の民間人口の過密と空域の飽和が深刻化し、訓練の適性が著しく低下」と指摘。輸送機の着陸訓練も厳しく規制されるため、沖縄とフィリピンでの訓練で対応しているほか、横田空軍基地の所属部隊の増加や民間機の交通量の増加で米軍機の運用環境はさらに複雑化。「海軍と海兵隊の戦闘機を制限することが問題だ」などと訴えている。また、米海兵隊の兵舎不足解消も課題とし、岩国で進められてきた兵舎建設が米側の予算の都合で中断されたため、沖縄への移転が必要と訴えている。

 ニッツェ氏は、米国防次官補を経て63年に海軍長官に就任。ジョンソン政権下の67年から69年まで国防副長官を務めた。

 第12海兵航空群は現在も岩国基地、第11海兵航空群はベトナムを経てカリフォルニア州ミラマー基地に移転した。その後、嘉手納には那覇海軍航空施設からP3C対潜哨戒機が、フィリピンから第353特殊作戦航空群などが移駐した。

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