パリのルーブル美術館地下のカルーセル展示会場で12月17~20日、国立美術協会企画の定例の国立美術展(SNBA)が開催された。沖縄の「石垣焼窯元」の金子晴彦さんの作品「サイレント・ブルーウォール」(縦3メートル×横10メートル)の碧い陶板を壁にインスタレーションした作品が日本代表に選ばれ、展示された。

Planete JAPONの記事を手にする金子氏。背景は作品の「サイレント・ブルーウォール」

 金子さんの作品は今年のSNBAの外部審査員(世界的に著名な建築家らで構成)と主催団体のSNBAが選んだインスタレーション部門の両方で金賞を獲得した。

 数年前から欧州、仏国や世界に沖縄の海の色と鉱石で「石垣焼き」を発信してきた尽力と実力が開花したと言える。仏語圏唯一の日本を全ての面で紹介する「Planete JAPON」季刊誌は、見開きで金子さんの作品を紹介。陶器に対する日本の価値観とは別に、仏国ではこれまで、土からできている陶器は建築、彫刻、絵画等と同様の芸術・アートとしては認識されていなかった。

 しかし、審査員は金子さんを日本の「注目アーティスト」として、その作品は立派なアートだと評価し、絶賛した。フランス国立美術協会は創立152周年。フランス美術史をつくり、守ってきた歴史ある5団体の内でも最もフランス具象派の流れを忠実に守り、歴代大統領が後援として名を連ねる唯一の由緒ある団体。 オーギュスト・ロダンやアンリ・マティスなどの巨匠たち、日本は児島虎次郎、横山大観、黒田清輝、藤田嗣治等の画家が所属。仏大統領賞や仏国政府芸術文化勲章を授与されたパリ在住の赤木曠児郎画伯が現在の名誉副理事を務める。

 同展展示作品はいずれも素晴らしく質の高い作品ばかりで、精選の厳しさを語る。金子さんは「石垣焼のブルーウォールはこれまでの陶器に対するフランスでの概念を完全に変え、陶器の未来を輝かせる朗報となった」と語った。

(久高泰子通信員)