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  • 翁長知事は辺野古承認取り消しをめぐり新たに国を提訴する
  • 国地方係争委の決定を不服として高裁に提訴するのは初めて
  • 国と県の訴訟は「代執行訴訟」と「抗告訴訟」に続き3件目

 翁長雄志知事は19日、沖縄県庁で記者会見を開き、名護市辺野古の埋め立て承認取り消しの効力を止めた石井啓一国交相の決定をめぐり、県の審査申し出を却下した国地方係争処理委員会(係争委)の判断を不服として、福岡高裁那覇支部に提訴すると発表した。国交相を相手に、執行停止決定の取り消しを求める。2000年の係争委設置以降、地方自治体が国の関与に対し、審査を申し出たのは全国で3例目、そのうち決定を不服として、高裁に提訴するのは初めて。

国地方係争処理委の判断を不服として、提訴の決定について会見する翁長雄志知事=19日午後、県庁

 県は30日以降、地方自治法の定める提訴期限の2月3日までに訴状を提出する。承認取り消しをめぐる国と沖縄県の訴訟では、国が県を訴えた代執行訴訟、県が国を訴えた抗告訴訟に続き、3件目になる。

 翁長知事は係争委が国交相決定の違法性を実質的に審査せず、却下したことに不服があると理由を説明。いくつもの裁判が同時並行することには「政府との間の問題を県民、国民に理解してもらうため、裁判でも政治的にも、しっかりと主張したい。国と地方のあり方に禍根を残しかねず、けじめをつけないといけない」と意義を強調した。

 同席した竹下勇夫弁護団長は沖縄防衛局が行政不服審査法に基づき、国の「固有の資格」ではなく、「私人と同様の立場」で申し立て、国交相がその資格を認め、執行停止した決定の違法性が争点になるとの見方を示した。

 係争委は昨年12月24日の第3回会合で、県の申し出を審査の対象外として、却下を決定。地方自治法では係争委の「審査の結果または勧告」に不服がある時、高裁に提訴できると規定するが、竹下氏は「却下を決めるための過程は審査に準ずる」と提訴に踏み切った。

 係争委は、防衛局の立場を「私人と同様」とする国交相の判断に疑問は残るが、「一見明白に不合理」とは言えないと具体的な審査を見送っていた。