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  • 沖縄県が県外大学進学者支援で返済義務なしの奨学金を始める
  • 月額7万円で募集枠は25人程度で、2017年度の入学生から予定
  • 「子どもの貧困」が重要課題に浮上し、支援策が求められていた

 沖縄県外の大学に進学する県出身者を経済的に支援するため、県教育委員会が2016年度から、返済義務のない給付型奨学金の募集を始める方針であることが20日分かった。実際の給付は17年度入学生からを予定。四年制大学への進学者が対象。1人月額7万円程度を4年間、初年度の募集枠は1学年25人程度を想定している。都道府県による同様の奨学金は全国的にも珍しいという。(社会部・鈴木実、伊禮由紀子)

大学入試センター試験に臨む受験生=2016年1月16日

 財源は沖縄振興一括交付金のソフト事業を見込んでいる。予算額は財政課と調整しており、給付額や募集定員は変更になる可能性がある。

 募集要項はまだ決まっていないが、学業成績や家庭の経済状況などが奨学生を選ぶ基準になるとみられる。

 来年度予算には募集業務に伴う費用のほか、入学金も盛り込む方針。

 県外への進学者支援策としては、首都圏の大学などに通う県出身学生を受け入れる沖縄学生会館(千葉県)があったが、2009年に閉館。県外進学では居住費や生活費がかさむため進学を断念したり、進学先を変更したりする生徒も多いとされ、新たな支援策が求められていた。

 また、近年は「子どもの貧困対策」が県政の重要課題に浮上し、学識者らからなる「県子どもの貧困対策に関する検討会」は給付型奨学金の創設を県に提言している。貧困の連鎖の解消や教育格差の是正といった観点からも注目を集めそうだ。