給食に異物混入が相次いでいる沖縄市教育委員会が異物混入を防ぐ対策の見直しを迫られている。市教委は異物混入を防ぐ対策マニュアルを独自で作成する作業を進めており、次年度には職員に周知徹底を図る。すでに市内4カ所の給食センターでは衛生管理体制も強化している。一方、異物混入が発生した際、速やかにホームページ上でも概要を知らせる自治体もあり、情報公開の在り方にも検討が求められている。(中部報道部・比嘉太一)

(資料写真)沖縄市

沖縄市学校給食における異物混入問題の一連の動き

(資料写真)沖縄市 沖縄市学校給食における異物混入問題の一連の動き

 市で異物混入の問題が表面化したのは昨年12月。11月に市内の小学校の学校給食に調理器具スライサーの刃の一部が混入し、必要とされている県教委への報告も遅れていたことが発覚した。同じ調理場ではネズミの死骸も見つかるなどで保健所から衛生管理の指導も受けた。その後も市内の給食に留め具(リベット)やステンレス製のたわしの切れ端とみられる異物の混入が相次いだ。市教委によると、昨年4月〜ことし3月27日までに、県に報告が必要な異物混入は7件に上った。

◆担当分け衛生管理

 相次ぐ異物混入を防ごうと、市教委は独自のマニュアルを作成する。県が定めた「学校給食における管理・指導の手引き」に基づき作業している。市内4カ所に点在する給食センターの施設の特徴や使用器具などが異なることから、施設ごとに「異物混入マニュアル」「調理器具管理マニュアル」「防そ防虫マニュアル」を作る予定だ。次年度には研修や朝礼などで職員に対して周知し危機管理意識を高める。

 すでに2月からは各給食センターの衛生管理体制も強化している。これまで現場の衛生管理は係長1人が担当していたが、新体制では異物混入や洗浄、防そ防虫など担当を七つに分けた。それぞれ1人ずつ担当者を配置。細かくチェックする体制を整えた。また、各センターの担当者が定期的に集まり、施設の状況などを情報共有する「役割担当者会」も設置した。 市教委の担当者は「マニュアルはその都度必要性に応じて、加筆・修正していく。しっかりと衛生管理に努めたい」

◆不信感解消への鍵

 今回、一連の異物混入問題では情報公開の在り方も問われた。保護者への通知が遅れてしまった事案もあり、給食に対する不信感を募らせる親も続出した。そんな中で、異物混入時の情報公開を住民に速やかに行っている自治体がある。兵庫県の神戸市では学校給食の異物混入があった際、市が策定した「情報公開ガイドライン」に基づいて発生日時や異物の特徴、混入の原因などをHP上に公開。メディア各社にも知らせている。

 ガイドラインは2016年5月に策定。金属片やガラス片、薬品やゴキブリ、ハエなどを「危険」とし、毛髪やビニール片、繊維、スポンジ片、野菜につく虫を「非危険」と区分。「危険」の場合は速やかに公表することに努めている。神戸市教委によると、15年に市内で異物混入が相次いで発生。識者や学校関係者でつくる検討会で情報公開を速やかに行うことなどが提言された。神戸市教委の担当者は「情報公開で異物混入の件数は毎年減っている。保護者にもすぐに知らせる必要性は大切であり、信用回復にもつながっている」と強調した。沖縄市教委も「ネットを使った情報公開の在り方も今後、検討したい」と話している。

(写図説明)沖縄市学校給食における異物混入問題の一連の動き