沖縄滞在中の天皇、皇后両陛下は最終日の29日、空手発祥の地・沖縄を国内外に発信する拠点として昨年3月にできた豊見城市の沖縄空手会館を訪れた。資料室や演武を見学し、沖縄空手の魅力に触れた。2泊3日の日程を終えた両陛下は同日午後、特別機で帰京した。

沖縄空手会館で空手の演武を見学する天皇、皇后両陛下=29日、豊見城市

天皇、皇后両陛下の前で演武を披露する仲本政博範士10段(代表撮影)

沖縄空手会館で空手の演武を見学する天皇、皇后両陛下=29日、豊見城市 天皇、皇后両陛下の前で演武を披露する仲本政博範士10段(代表撮影)

 空手会館の特別道場「守禮之館」では、県指定無形文化財「沖縄の空手・古武術」保持者らが両陛下へ演武を奉納。上地流の上原武信範士(88)、古武道の仲本政博範士(80)、剛柔流の東恩納盛男師範(79)の3人の保持者と小林流の眞栄城守信範士(73)が「サンセーリュー」「前里のヌンチャク術」「ペッチューリン」「ウーセーシー」と、それぞれの流派に継承されてきた伝統の型を披露した。

 気迫あふれる演武に見入った天皇陛下は「これからも空手発展のために努められるよう願っています」と4人を激励。上原さんは「両陛下の前で演武する機会に恵まれ、温かい言葉を掛けてもらった」と感謝した。

 この日、沿道や那覇空港には、3日間で最大となる約8430人(県発表)の人々が集まった。空港では両陛下が何度も立ち止まって後ろを振り返り手を振るなど、名残惜しそうにする場面も見られた。

 今回11回目の訪問は、太平洋戦争で激しい地上戦の舞台となり、戦後も米軍施政下に置かれた沖縄の苦難を忘れてはいけないという両陛下の強い希望で実現した。