嫌われ者の老婦人ハリエットからの、小粒だが効果てきめんの元気玉がきっとあなたのところにも届くだろう。

「あなたの旅立ち、綴ります」

 事業に成功し財を成したハリエットだが、その性格が災いして友人なし、信頼なしで家族とも疎遠だ。何事にも完璧主義のハリエットは、生前に自分に対する“最高のお悔やみ広告”を準備しておこうと思い立ち、若い新聞記者のアンを指名する。 

 最高のお悔やみ記事に欠かせない四つの条件が示された時、何一つ持っていないハリエットに比して、私でも一つくらいは持っているとほくそ笑む。だが次の瞬間「自分の人生を誰かに決めさせるな、無いものは探せ、視点をかえれば×だって○に変化する」と突き進むハリエットにひれ伏すしかない。

 人生はいつからでも、つづり直せそうだ。(スターシアターズ・榮慶子)

 ◇シネマパレットで31日から上映予定